桜花
今日、早々に休暇を終えて木島さんが帰ってきました。
それで、お茶を飲みながらしばらく二人でたわいも無いをしていたのですが、なんだか話のついでに、先任の連合艦隊司令長官について聞いてみました。
そしたら木島さんは、一瞬ちょっとドキッとしたような感じでしたが、しばらくしてからちょっと落ち着いた感じで「陸軍機から聞いたのか」って言ったので「そうです」と答えました。
それから木島さんはちょっとだけ先任の司令長官(山本長官)について教えてくださったのですが、そもそも連合艦隊の司令というのは、その山本長官と桜花とで協力して行うという計画だったそうですが、途中で何らかの事情で山本長官は任を解かれてしまったそうで、それで今は桜花が一応司令長官の位置にいるわけですが、なぜ桜花は「司令長官」と呼ばれずに「提督」と呼ばれてるかというと、その時に人として司令を行う山本長官と、電算機として艦隊を動かす桜花を区別するためだったんだそうです。
(まあ桜花は提督と呼ばれようが司令と呼ばれようがどっちでもいいんですが)
それで、その山本長官というのがすごくいい人で、部下からの信頼も篤く、彼が任を解かれる際には艦内でちょっとした反対運動が起こったりもしたんだそうです。
それはすごいですね。
桜花がここに来たばっかりの頃ちょっと嫌われ者になっちゃったのも、そういうことがあったからなんですね。
でもその後木島さんは、なんで山本長官が辞めさせられちゃったのかとか、今はどこでなにをやっているのかとかそういうことを聞いても、なんだかうまくはぐらかされて教えてくれませんでした。
あまり話したくないんなら、まあ、聞きませんが。
でもちょっと気になりますよね。
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